今回、渡嘉敷島に渡った目的の一つが、ケラマトカゲモドキをデジハンすること。
ケラマトカゲモドキは、クロイワトカゲモドキの亜種の一つで、渡嘉敷島、阿嘉島に分布しています。
環境省レッドリストでは絶滅危惧種1B類に指定され、特に阿嘉島では個体数が激減しています。
渡嘉敷島では生息できる環境の基盤が大きいため、他の小島ほどのダメージは受けてないにせよ、やはり開発工事等のために年々減少傾向にあるといわれています。
湿潤な林で、なんとなくトカゲモドキがいそうな場所を探ってみたら、登場してくれました。
石の台座でのポーズが、海洋堂あたりのフィギュアばりに出来すぎていて、ヤラセ写真のように思われそうですが、実際、このような姿で発見したんです、本当に。
この種の属するキョクトウトカゲモドキ属は、ヤモリ上科において原始的なトカゲモドキ科の中でも、さらに最も原始的なグループといわれ、ヤモリの進化を研究するにあたり重要な存在です。
いわば、ヤモリのご先祖様の生き残り的な存在です。
約1000万年前に生息していた古いトカゲモドキの仲間が、大陸から分断されたこの南西諸島でひっそりと生き残っていたと考えられています。
動きは、ダッシュすればそれなりの速さはあるものの、トカゲとしては素早い方ではなく、さらに近づいても割と逃げません。
これではヘビ類の格好の餌食になると思いますし、もともと繁殖力も高くなく、
性成熟まで2年もかかります。
一度個体数が減少してしまうと、もとに戻らない可能性が高い。
幼体。写真の個体は、まだ5cmほどしかない生まれたての個体のようです。赤みが強く鮮やかな体色をしていますね。
オキナワキノボリトカゲ
出たね。
一枚目のはヤラセではなく、岩の上にたまたま居たのかい?
レオパのワイルド個体は上から頭部を見た感じがエラが張り三角形、つまりマムシ頭の形をしているのだが(個体によるけど)、国産トカゲモドキたちはどうなんだろ。
見た感じ、成熟してもレオパほど尾は膨らまなさそうだし、全体的にもスレンダー。
おお、原始トカゲモドキのルーツなのね。
BIBLE1〜2は当時の流行を含めて、時の移り変わりや変化を知る上で度々手に取りたくなる大変影響を受けた本。
キミがコメント欄に書いてたニシアフリカトカゲモドキも確かにBIBLE時代はレオパと人気を二分してた。
しかし、アクリル水彩で塗ったような透明感のあるボディにキツネ顔のレオパに対し、パステルで塗ったような不透明な色をしたタヌキ顔のニシアフは次第に人気下火。
だけどね、ニシアフもバリエーション多いし、品種が沢山出てきたころから徐々に盛り返してはいるんだよ。
マダラやクロイワを含めた極東のトカゲモドキたちはそのどちらにも属しないというか…ボディの質感や色彩も違うね。目が真っ赤なのも体色がダークなのも、愛玩的レオパらと違い、ごく一部の男性マニアの心を揺さぶる要素が詰まってる。
渡嘉敷の夜に洞窟から這って出てくる不気味な小さい悪魔。
そりゃ、現地人らから毒ありそうと思わせるね。
あ。
それはクロイワの方だっけ?
「アシハブ」だって。脚が生えたハブか。ナイスネーミング。
頭部を真上から撮った写真ないの?
マムシ頭ならぬハブ頭かなあ。
>Godspeedさん
そうなんですよね。あの写真はまるで海洋堂フィギュアのように台座に乗っかっていて、いかにも岩に乗せて撮ったように思われるんですが、発見したときにあの状態だったのでヤラセなしです!
むしろもう1枚の写真の方が、ヤラセに近かったり・・。
頭部を上から撮った写真もリクエストにお答えしアップしました!でも微妙に真上ではないかなあ・・・。
図鑑では、マダラトカゲモドキの項目に、現地の人の、ジーハブやアシハブって呼び名がありますね。目つきと頭の形がハブなど毒蛇っぽく感じるんですかね。他の亜種も、それぞれの島でそう思われているんですかねえ。
BIBLE1〜2はもってました。1が白っぽくてイグアナの表紙、2がクロコダイルモニターだったような記憶が。高校生の、最も爬虫類ホビーに狂っていた(といってもお金がなくてサバンナモニターとボールパイ等を維持するだけで精いっぱい)の頃でした、入手したのは。
ニシアフもそれなりに人気を取り戻しているんですね!。
しかしこの極東のトカゲモドキたちは、原始的であるということも魅力的ですし、森林性という部分もいいですね。
国産は無理でも、ハイナンなんかを観葉植物でレイアウトして飼育したら、葉の陰から顔を出して、魅力的な瞳で見つめてきて素晴らしいでしょうねえ。