目次(クリックで各項目にとびます)
サキシマバイカダの棲息地
サキシマバイカダ(Lycodon ruhsstrati multifasciatus)は、宮古諸島(宮古島・伊良部島)、八重山諸島(石垣島・西表島)に分布する日本固有亜種。環境省のレッドリストではNT(準絶滅危惧種)として記載されている。
本土に棲息するシロマダラに近縁とされている。基亜種は、台湾・中国東部~南部に棲息するタイワンバイカダ(L.r.ruhstrati)。
宮古島産サキシマバイカダの特徴
八重山諸島産と宮古諸島産では、背の黒い斑紋のパターンが異なる。
八重山諸島産の黒い斑紋は、頸に近い部分では幅が広く、尾に近くなるにつれて徐々に狭くなるのに対し、宮古諸島産は、頸付近の黒い斑紋の幅は八重山諸島産に比べて狭いが、その幅は尾に近くなってもあまり狭くならず、全体的にほぼ均等となる。
八重山諸島産の斑紋パターンは、宮古諸島産よりも、むしろ基亜種タイワンバイカダに似ているともいえる。
サキシマバイカダの食べ物
主にトカゲ類を専門に食べる。ヤモリ類・サキシマキノボリトカゲ・サキシマスベトカゲを好んで食べる。
サキシマバイカダのすみか
森林やその周辺に棲む。主に樹上に棲む蛇で、そのため以前は非常に発見例の少ない蛇であったが、近年になり地上でも目撃されることが多くなった。
開発の影響で、木が少なくなり、地上に降りてくることが多くなった、とも言われている。
今回、宮古島で出会った個体について
写真の個体も、開けた林道の落ち葉の堆積した地上で発見した。サキシマスベトカゲを狙って地上に降りてきたのかもしれない。
しかしこの林道では、ミヤコヒキガエルが、誤って踏んでしまいそうになるほど大量に歩いており、幼体など小さな個体であれば、カエルに食べられてしまうのではないかと、心配になった。