目次(クリックで各項目にとびます)
両生類の宝庫 横沢入
あきる野市横沢入。行政やボランティアの努力によって復興され保全されている、東京屈指の規模を持つ里山です。
ここには、ヤマアカガエル、ニホンアカガエル、モリアオガエル、シュレーゲルアオガエル、トウキョウサンショウウオ、アカハライモリなど、多種多様な両生類が生息しています。
2月はアカガエルの繁殖期
2月22日、アカガエルの産卵状況を調査すべく、横沢入に行きました。
2月は、アカガエル類の繁殖期。
前回、2月4日に来た頃は、ちょうどアカガエルの繁殖が始まった頃のようで、オス・メス入り乱れて大騒ぎしていました(参照:前回記事)
2週間以上、間が空いてしまいましたが、カエルたちの状況はどうなっているか、調べにいってきました。
2月初旬に賑やかなアカガエルの繁殖を見たはずだが…
私が2月4日にカエルの繁殖を見たことをツイッターでつぶやいたところ、その後の2月17日頃に見に行った方から、「全くカエルの声も聞こえなかったし、卵もひとつもなかった」との情報が、2件ほどありました。
僕は、2月のはじめにあれだけカエルたちが騒いでいたのだから、今頃は横沢入はアカガエルの卵であふれかえっていることだろうと思っていたので、意外でした。
カエルの産卵状況を確認に
そして、2月22日、僕が現地に行ってみました。すると
大量の卵塊がありました。写真はヤマアカガエルの卵塊ですが、ニホンアカガエルの卵塊も数多く見られました。
横沢入は、中央の大きな湿地と、その周辺の山に入り組んだ谷戸で構成されたフィールドなのですが、どの谷戸を見ても、アカガエルの卵塊がたくさん産み付けられていました。
アカガエルの繁殖のタイミング
2月17日頃まではほぼ卵が無かったのに、2月22日には大量の卵塊。
2月20日に雨が降ったタイミングで、一気に繁殖が加速したのでしょう。22日には、アカガエルの成体はあまり見られず、鳴き声も聞こえませんでした。
おそらく、2月4日に第一波の早目に繁殖を始めた集団があり、その後、降雨もあまりなかったため繁殖にブランクがあり、2月20日の雨に触発されて、一気に繁殖が進んだ、ということなのでしょう。
アカガエル類繁殖の観察ポイント
アカガエル類は、2月頃のごく短期間で繁殖期を終わらせて、また冬眠に戻っていきます。アカガエルの繁殖を観察するには、降雨や温度の条件を見ながら、定期的にフィールドをチェックすることが大事です。
そろそろかな?などとのんびりしていると、あっという間に繁殖期が過ぎてしまい、繁殖を観察することができなくなってしまうからです。
雨が降った日やその次の日は、アカガエルが繁殖に来る可能性が高いので、観察する場合には、ねらい目のタイミングです。