筆者はかれこれ10年以上、「日本野鳥の会 バードウォッチング長靴」を愛用しています。
身近な日本の里山から、北海道、日本各地、奄美・沖縄、東南アジアなど、さまざまなフィールドを、この長靴とともに踏破してきました。
今では、なくてはならない相棒となっています。
そんな筆者の経験から、日本野鳥の会 バードウォッチング長靴を買った理由や、日本野鳥の会 バードウォッチング長靴の長所・短所、注意点などについても解説します。
目次(クリックで各項目にとびます)
なぜ、野鳥の会 バードウォッチング長靴を買ったのか?
筆者は、飛行機で奄美・沖縄など亜熱帯のフィールドに出かけます。亜熱帯の密林は雨が多く水域も豊かなので、長靴は必須アイテムです。
しかし、長靴は大きくかさばるので、飛行機による運搬の際、邪魔になってしまいます。
重量20kgにおさえたスーツケースの容量では、長靴だけで4分の1をしめてしまうほど。
そこで、コンパクトになる長靴はないか、と探したところ、この野鳥の会長靴を見つけ、購入しました。
長所・買うべき理由
コンパクトに収納できる
まず、このコンパクトに収納できるという点は非常によく、飛行機移動の際に荷物容量スペックを大幅に節約できます。
電車移動の際にも、持ち運びしやすいです。また、普段自動車の中に入れておく際もかさばらないこと。
また、下駄箱に入れる際も、普通の長靴なら入らないような高さの無いスペースにも、野鳥の会長靴なら丸めて入れることができます。
ハイカットブーツにできる
日本野鳥の会 バードウォッチング長靴は、フチを折りたたんでしまうと、ハイカットブーツ風になります。
夏など蒸し暑い時期は、必要のない時には足をおおう範囲をなるべく少なくすることができ、ムレなくて良いです。
通常はフチを丸めておいて、すねまで水で浸かってしまう場所ではヒザ下まで上げる、といった使い方を、筆者はよくしています。
意外と丈夫
おりたためるくらいなので普通の長靴に比べると薄いのですが、それなりに過酷なジャングルや岩場などで使ったのですが、よほどの大きなダメージを受けない限り、そう簡単にやぶれない丈夫さがあります。
長靴を岩などにすったりぶつけたりすることは何度もあったのですが、筆者の場合それにより破れたということはありませんでした。
ワークマン等で売っているような2000円程度の一般的な作業用の長靴よりも、穴が空いてダメになることは少ないと感じます。
ただ一度だけ、突き出たクギが長靴にささって、穴が開いてしまったことはありました。しかしこれはどんな長靴でも耐えられないので、仕方がないですね。
ユーザーが多い
野鳥観察者だけでなく、アウトドアからガーデニングまで、あらゆる目的で使用されている商品で、いたるところでこの長靴を見かけます。
なので、観察会などでこの長靴をはいていると、同じく野鳥の会長靴ユーザーがいることも多く、話題のネタにもなります。
テレビ番組のドキュメンタリーを見ていると、よくプロカメラマンやスタッフの方が履いているのも見かけます。
ロングセラー商品ゆえ、買い替えの際に悩まない
最近他メーカー製の、日本野鳥の会 バードウォッチング長靴の類似品の折りたためる長靴を通販サイトなどで見かけます。
しかし、もしその商品が安価で、日本野鳥の会 バードウォッチング長靴と機能的に差が無かったとしても、古くなって買い替えるときに、同じ商品がすでに販売されておらず見つからないとなると、また別の類似品を探しなおさないとなりません。
その点、日本野鳥の会長靴は、信頼できるロングセラー商品で、次回も同じ商品・同じサイズ・同じ色をすぐに用意できる安心感があります。
短所・欠点
長時間の歩行や登山には不向き
靴底が柔らかく薄いので、地面からの衝撃吸収能力は低く、長時間歩くと足が痛くなります。
ただ、軽登山や里山歩き、ハイキングで一日歩く程度なら特に問題ないと感じます。
岩場など地面が固いところは不向き
海のとがった岩だらけの磯を歩いた時は、痛くて歩くのがとてもつらかったです。
地下足袋のように、地面の感触がわりとそのまま伝わるので、とがった岩の上を歩くときにはなかなか痛いです。
一方、地面の感触を足裏で実感しながら歩けるのは、通常の自然道ではメリットになるともいえます。
毒蛇よけには不安
毒蛇のいる場所では不安も。本土に生息するマムシは体が小型な分、毒牙も小さく攻撃の届く範囲も狭いので、この長靴でも多少の防御にはなりますが、状況によっては貫通して皮膚に届く可能性があります。
奄美・沖縄のハブのような大型で毒牙の大きいヘビとなると、貫通して毒牙が皮膚まで届く可能性が高いです。ただハブとなると、もっと厚手の長靴でも牙が貫通する場合がありますが。
ソール(靴底)はすりへりやすい。
感覚として、足裏はそれなりにすり減ると感じます。
前述のとおり薄くやわらかいわりに丈夫なので、長靴に穴が開くよりも先にソールがすり減って交換、となる可能性が高いです。
すりへっても普通に履く分には大丈夫なのですが、湿った路面や泥の場所、渓流などですべりやすくなります。
サイズ(23.0~29.0cm)とカラー
サイズは、SS(23.0cm)、S(24.0cm)、M(25.0cm)、L(26.0cm)、LL(27.0cm)、3L(28.0cm)、4L(29.0cm)の7種類となっています。
少し大きめのサイズの方が良いです。
筆者の足のサイズは28.0㎝ですが、4Lサイズ(29.0cm)を買って、少し余裕があってちょうどいい感じです。
日本野鳥の会 バードウォッチング長靴発売初期は最大でもLL(27.0cm)しかなく、自分のサイズよりも1.0cm小さいサイズを無理して履いていたので、つま先が痛くなり苦労しました…。
また、あまりピッタリサイズだと、つま先などを固い岩などにコツンとぶつけた際、薄手ゆえにそのダメージがもろに伝わってきます。なので、少しつま先に余裕がある方がダメージを軽減できます。
カラーは、グリーン、グレー、メジロ、カモフラージュと、自然フィールドにマッチするアースカラーが多いですが、ネイビーやレッドなど限定色も販売されます。個人的には「メジロ」がお気に入りです。最初は無かった色なのですが、この色が追加されてから、毎回メジロを買っています。
まとめ
日本野鳥の会 バードウォッチング長靴の長所と短所をまとめると
長所
- コンパクトで持ち運びしやすく、自宅や車での保管時も収納スペースを食わない
- ハイカットブーツのように使える
- 薄手で柔らかいわりには丈夫で破れにくい
- ユーザーが多く話のネタにしやすい
- ロングセラー商品ゆえ買い替えの際悩まない
短所
- 長時間の歩行や登山には不向き
- 岩場などには不向き
- 毒蛇対策にはやや不安も
- ソールが柔らかいので、地面からの衝撃吸収は弱く、またすりへりやすい
といった感じになります。
基本的には大変おすすめできるものですし、短所は、そもそもこの長靴に求めるべき性能ではないともいえます。
日本野鳥の会長靴は、ガーデニングからアウトドア、フィールドワークまで、どんなシーンでも活躍できる、野外活動のマストアイテムといえます。
それでは、「日本野鳥の会 バードウォッチング長靴」とともに、素晴らしい自然体験を!