FJクルーザー&フリードスパイク

今回は、アウトドアに似合う自動車 2車種を紹介したい。

アメリカで販売されていたトヨタのクロカン車、FJクルーザーが、先月(2010年7月)の朝日新聞の記事によると、年内にも日本で発売されることに。
この車、2006年にデビュー後、日野自動車羽村工場で生産し、アメリカに輸出され販売されていた。輸入車業者が逆輸入という形で日本にも輸入され、一部の間では人気のある車。

トヨタは、ハイラックスサーフが日本で販売を終え、アメリカのみの販売(名称は4ランナー)となったが、FJクルーザーはその日本における後継者的な位置づけなのだろうか。

この車は逆輸入車なので当然左ハンドルのみで、さらに排気量も4000ccという、今の不景気の日本には合わない車だけれど、日本販売にあたり2700ccの小型エンジンで価格も250~300万円程度の低価格で販売されるとのウワサもあり、もしそうであれば、かなり魅力的な車だと思う。

普段、車で走っているときにすれ違う車を見るのが私の楽しみなのだが、よく思うのは、今の日本車はどれも同じような形になってしまい、スタイルが没個性的になってしまっているということ。
全体的には、ハイブリッドカーとかにありがちな、目が(ライトが)つりあがり、そして屋根からフロントが流線型につながったノッペリとした感じの(人間の顔に例えると、欧米人が描くステレオタイプなアジア人みたいな)そんな顔の車が多くなっている。たぶん、こういう顔はデザインが平凡な反面、燃費がよさそうなイメージなのだろう。人間だって、そういう顔のほうが、いかにも節約してコツコツ働きそうな感じするし・・・。

一般的に車は、スタイルのかっこよさは燃費と反比例する傾向にあるが、このFJ、アメ車的概観でありながら、維持もアメ車に比べればずっとラクという、大変魅力的な車になる可能性が高い。このような存在は、クロカン・SUVを探してもなかなか見つからない。最近は小排気量のアメリカンSUVもあるが、燃費以外のメンテ費用を考えると、日本車であるということは圧倒的に経済的。

かつてホンダのエレメントという車があり、街乗り四駆ではあったけど雰囲気はこの車になんとなく似ている感じで、ラゲッジも広く使える車だったが、車両価格が対抗馬のエクストレイルなどとくらべて100万近く高かったことや維持費も全体的に高かったこと、あとは概観が奇抜だったことからほとんど売れずに終わった(売ろうとしなかっただけかもだが)が、
FJは、根強いファンが日本にはおり、逆輸入して金かけて左ハンドルで乗っているくらいなので、こちらは状況が違うだろう。

何よりもすごいのは、こういうぶっとんだ外見の車を、今の日本の車業界に放り込むこと。トヨタを見直します。
ラジコンカーのようなおもちゃ的な雰囲気もあり、さすがにjeepなど他のアメ車のような伝統的な高貴さはないものの、そこがまた魅力。昔のランドクルーザーの顔そのもので、TOYOTAのロゴとともに、昭和レトロな顔でもあるが、今乗るとかえって斬新と思える。フロントグリルを縦スリットのものに変えればハマーぽい外見にもなりそう。
そして今の日本車を見ると、カラーバリエーションがあまりにも地味で、イエローとかグリーンのような色を用意している車種が少なく、シルバーグレー系統を2個も3個も用意している始末。しかしこのFJは、派手でポップなカラーがよく似合い、どのような色を用意するかわからないけど、あまり日本人にあわせて地味なラインナップにはして欲しくない。

この車、バギーのような外見で、ヘンに気取った感じがなく、道具として使うに適したスタイル。とにかくデカイタイヤを履く、リフトアップすることが非常に似合う車で、そういう意味でもサーフの後継にふさわしい存在で、存在感はさらに上をいく。

SUVでも最も売れているエクストレイルは、維持費が安くお気軽に乗れる分、パジェロやジムニーのようにオフロードを走るには本来あまり適さない車だけど、コンセプトをワイルドに演出し、「ワイルドさ」と「気軽さ」と2つのイメージを共存させた。
FJも、もともと本格派ではあるけれど、パワーを犠牲にしても排気量は小さめにして、日本仕様に極力お気軽に乗れる車となることを望む。
道路が舗装されまくりの日本では、外見さえワイルドであれば、燃費犠牲にしてまで悪路走破性をあげる必要はないと思う。

発売されるのは12月ころとの噂。「車買うつもりなくても車見に行く」のが趣味な私としては、ぜひとも試乗してみたいところ。

もうひとつ紹介。

7月に発売されたフリードスパイク。この車も、1年くらい前から注目していた。こちらの魅力は外見ではなく中身。
前身にあたるモビリオスパイクが、車中泊マニアの間で評判がよかったため、今回はパンフレットなどでも、車中泊を意識したコマーシャルをしている。

スパイクの魅力は、ラゲッジルームの広さと、コンパクトゆえの維持費の安さの両立。
車中泊は、それ自体に魅力を感じる人もいるけど、そもそも旅費をケチるためにやるので、やはり維持費の安さや低燃費は重要。
モビリオスパイクとの大きな違いは、モビリオがリアウインドが全開にならず、ちょっと空くだけだったのに対し、このフリスパは普通に開くこと。車中泊において一番つらいのは夏の暑さなので、この改良は大きい。

ラゲッジ内部の左右には、小さなテーブルやジュースいれ、フックなどがあり、モビリオスパイクの車中泊評価の高さを受けて、メーカーも意識して作ったみたい。

ただ、燃費のカタログ数値は前身のモビリオスパイクより落ちていることや、車両価格自体も高めの設定となった。それでも、今日の朝の番組の情報によると、当初計画の4倍の売り上げだとか。

不景気の今、外見的にも機能的にも、日本の車から「遊び」の余裕が消えてきてしまっている中、これらのような車が新しく登場するということは喜ばしいことですね

4件のコメント

Unknown
今、円高が進んでいる状態で車会社ほど行く末を心配しているところはないだろうね。
アメリカや中国にもっと工場を増やして、そこで売らねばならんし、そうなると我が国のいわゆる工場系といわれる人々の食い扶持がますます減ることになる・・・
GDPが中国に抜かれても、我が国の強みはやはり「Made in Japan」ブランド。

この前ね、上の車のどれかを甲州街道で見たよ。従兄弟が、言ってた。
あれは逆輸入パターンで、道理で車体カラーが派手。
東京みたいに派手な車がたくさん走っているところではああいうカラーも違和感ないけど、
田舎ではキチガイ扱いされるって。
なんか蛍光イエローみたいだったな。
つまり、海外向けに作ったボディカラーだから、逆輸入がすぐにバレる。
まあ、カラーは選べるかもしれないけどね。

車内の装備やファンクションはこういう箱の方が、利便性があるなあ。
頑丈そうだし、パワフルそう。
わたしは車高は高い方が好きなので(閉塞感や腰痛を引き起こすスポーツタイプは無理)こういうジープ的なものに昔から憧れています。
今度、乗せてね。^0^

昨日
昨日言っていた車はこれか~!
ゴツイの好きだね。

また今度はサブ車を教えて下さいv(2台目のセカンド車、20万と言ってたやつ)

Godspeedさん
日本の工業は今後どこに向かっていくのですかね。西欧のいくつかの国のように、工業以外の分野が経済の主力となるか、技術をさらに高めて工業国として突っ走るのか。

このFJは、僕も自分のうちの近くでも何度か見ているのですが、逆車は左ハンドルだし色々とメンテも大変でしょうけど、それでも結構ファンがいることに驚きですね。
今、道を走っていると、色は白かシルバーばかりで、もうちょっと色々な車が走って欲しいなと僕は思います。かつては日本車の中にも、面白い車は常にいくらかはあったものですが、今はそれらが軒並み消えてしまった感じで。
そのようなところにこのFJが日本販売確定というのはとても嬉しいニュースでしたね。色が、またグレーとかシルバーばかりとか、そんなオチだったらガッカリですが、購買層を考えてもそれは無いとは思いますが・・・^^;。
日本だとjeep的なスパルタンな外見の車が、もうほとんど無くなってしまったのでこれが起爆剤になってくれたら、、とか思うのですが。今の日本の状況だと難しそうですね

エビ
子供の頃の憧れの車はトヨタ・ハイラックスサーフ。日産ダットサンとかも好きだったな。ハイラックスサーフに大きなタイヤをはいているのを見ると、つい目がいってしまう。今でもそれは変わらず、デカタイヤはいてリフトアップしているのにはあこがれるね。

今の車でもできなくは無いけど、ちょっとイメージが違うからやってないけど、いつかやってみたいと思う。